中央線の車窓から、遠くの山を見ていてもホオノキはそれと分かる。
葉が並はずれて大きい。風に吹かれてめくれあがると葉裏が白く見える。
飛騨地方で「朴葉みそ」を味わった人も多いと思う。枯れた葉の上に味噌と具を載せて炭火で焼く。
若葉で包んだ「朴葉ずし」も香りがよい。毎年5月の楽しみである。
同じ“ホオバ”でも「朴歯下駄」というのがある。葉と歯が違う。
一昔前(?)の学生は、学生服の腰に手ぬぐいをぶら下げて、裸足に朴歯下駄という出立ちだった。
朴の材は柔らかいので、下駄の歯にすると直ぐに減るのではと思うのは間違い。
歩くうちに歯に砂が食い込んで硬くなり、すり減るのを防ぐのだという。

《ホオノキの新葉 赤茶色に垂れ下がるのは冬芽を守っていた芽鱗》
