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2008年08月 アーカイブ

2008年08月01日

「ウ」

「鵜」はペリカン目ウ科に属する水鳥。「鵜飼い」は鵜を使って川魚を獲る伝統的な漁法。
日本では岐阜県長良川や犬山城下の木曽川などに観光用(文化保存?)として残っている。

歴史は古く古事記や日本書紀にも、この方法で鮎(あゆ)を獲っていたことが記されている。
中国では10世紀の記録に残っているが、現在でも一般的な漁法として行われているという。

鵜匠は、舳先でかがり火を焚く小船に乗り、10匹ほどの鵜を巧みに操って鮎を獲らせる。
鵜はのどを紐で縛られているので魚を飲み込むことができず、人間に横取りされることになる。

名古屋港にもたくさんの鵜が棲息している。朝は群をなして海上を飛んでいるが・・・
昼には水上バスの船着き場あたりで遊んで(?)いて、かなり近寄っても平気で留まっている。

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   《この写真は望遠レンズでなく普通のカメラで撮影した こちらを無視している》

2008年08月03日

「ヤナギラン」

1971年に公開されたイギリス映画「小さな恋のメロディ」見ました?(エー、まだ生まれてない)
そのラストシーンを印象深く覚えている方も多いと思います。(オッと、歳がばれる?)

マーク・レスターとトレイシー・ハイド演ずる11才の少年・少女が同級生の前で結婚式を挙げる。
邪魔をしようとする先生たちから逃れるため、二人は手漕ぎのトロッコで逃走する。

その画面で、線路際から野原一面に咲いていた紫色の花が綺麗でしたね。(涙で見えなかった!?)
「ヤナギラン」というアカバナ科の多年草。すらりとした姿も紫色の花も気品を感じさせます。

日本では中部地方以東の高原や北海道でしか出会えませんので貴重な花という印象ですが・・・
ヨーロッパではごく普通に、特に道路際や鉄道の線路沿いに多く見られる植物です。

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《花が蘭のように美しく、葉が柳のように細いのでヤナギラン》

2008年08月06日

「ノリウツギ」

左の写真は、昨年のバス旅行で見学した岐阜県「ひるがの湿性植物園」で撮った野生のノリウツギ。
右は園芸品種「水無月(みなづき)」で、花全体が装飾花になっている。(ブルーボネットで撮影)

夏になると全国各地の陽当たりの良い野や山で、真っ白い花を見ることができる。
アジサイ(ハイドランジア)の仲間だが、花穂が円錐形に伸びることで区別がつく。

水に浸けると溶出する粘液が、和紙を漉くときの糊に使われることから “ノリ”・・・
枝は中空(空木=ウツギ)で中に発泡スチロール状の髄が詰まっている。合わせてノリウツギ。

北海道ではノリウツギと呼ばずにサビタという。その語源は・・・この木が水気の多いところを好み、
沢を覆うように繁茂するところから、「沢蓋(さわふた)」が訛ったのではという説がある。

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            《枝の節に2枚(対生) あるいは3枚(三輪生)の葉がつく》

2008年08月09日

「ウバユリ」

“姫もあり また鬼もあり 百合の花” (尾張藩重臣・横井也有翁の句集より)
百合の仲間には、「ヒメユリ」もあるし「オニユリ」もあることを、少し洒脱に詠んだ俳句。

百合にはさらに「ウバユリ(姥百合)」もあり、「オオウバユリ(大姥百合)」まであって賑々しい。
ウバユリは関東以西の樹林下に自生する。高さ1mほどに花茎を伸ばし、地味な花を横向きにつける。

オオウバユリも同じような林内に生えるが、中部以北から北海道に分布する。高さは2mと大きい。
“地味な花” と書いたがよくよく見ると、朱色が次第に緑色に変わり、先端は色が薄くなっていく。

オオウバユリでは、途中チョコレート色の部分もあって、なかなか味わい深い。
「姥」と呼ばれて気を悪くするのでなく、“姥だからこそ渋い魅力があるのだ” と威張ってほしい。

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      《株元の大きな葉から太い茎を伸ばす姿は、なかなか個性的でもある》

2008年08月12日

「黒文字」

お茶の作法はまったく知らないけれど、日本庭園にはかかわってきたので茶道への憧れはある。
縁側に敷いた畳表、竹細工の団扇、季節を感じさせる和菓子。とても落ち着いた気持ちになる。

そんなお菓子を食べる小道具は「くろもじ」、これは本物でなければいけない。
お寿司の「はらん」や桜餅の「大島桜」が、いくら模造のプラスチックになろうとも・・・

クロモジはクスノキ科の小高木、高さ4~5m。枝に墨で文字を書いたような模様がある。
枝の皮を残しながら、鉈や小刀で削って楊枝をつくる。いつまでも独特の芳香を保つ。

根元からたくさんの幹に分かれて株立ちになる。全体に優しい姿で、3月に黄緑色の小花をつける。
このブログのアーカイブ、3月26日「樹の芽」に写真が載っていますので見てください。

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     《食べるのがもったいない 時間よ停まれ!》

2008年08月16日

「カンナ」

自分の背丈より高いところに咲く朱色の花は、子どもの頃の懐かしい想い出である。
最近はあまり見かけないけれど、かつてはどの家の庭にも植えられていたような気がする。

1.5メートルほどの大きな株は、狭い庭やコンテナ花壇には使いにくいのかもしれない。
しかし学校や公園、街路の分離帯などでは、花の少ない夏場の花として貴重な種類だと思う。

カンナの花は不思議な構造をしている。一番美しく見える「花弁」は、実は雄しべなのである。
よくよく観察してみると、確かに3枚のガクと3枚の花弁が別にあり、真ん中に雌しべがある。

写真は、ブルーボネットの「キッチンガーデン」に植えられているもの。
大きな葉に綺麗な縞模様のある品種で、花のない時期でも観葉植物として楽しむことができる。

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   《熱帯から亜熱帯の出身なので 暑さをものともしない》

2008年08月19日

「ツリフネソウ」

北アルプスからの帰りに、徳本峠(とくごうとうげ)を越えて島々まで歩いたことがある。
この峠道は、釜トンネルができて車で行けるようになるまで、上高地に入る唯一のルートだった。

明神池の辺りから梓川を離れて急な登りとなる。2135mの峠から振り返る穂高の眺めは格別である。
島々谷に沿っての下りは、比較的ゆるやかで山道も歩きやすい。20km、約8時間の長い道のり。

その途中で、今までに見たこともない不思議で美しい花を見つけた。後で調べたら「ツリフネソウ」。
まるで鯛か舟を細い紐で吊り下げたような形。背が高く、赤紫色の花もよく目立つ。

ハンガリーのお庭でまったく同じ花を見つけた。色(白のピンク)と尾っぽ(距)は異なるけれど。
ホウセンカの仲間。熟した果実に触れると種が弾けて、数メートル飛び散るのが面白い。

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     《日本のツリフネソウ》


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  《学名のインパチエンスは“我慢できない”の意 
                 花言葉は“触らないで”と色っぽい》

2008年08月21日

「サトイモとネギ」

里芋と葱が同じ畑に植えられている。
これは、何の変哲もない普通の景色に見えるけれども、実はとても奇妙な光景なのだ。

サトイモ類の故郷は熱帯アジア。「タロイモ」と呼ばれ、この地域の重要な主食になっている。
里芋は、その中で最も北方に渡った種類で、日本には稲作以前に伝わったといわれている。

ネギの類はアジアの温帯地域に分布する。この仲間もタマネギ、ニンニクなど重要な食料である。
葱は北回り、シベリアを経由して日本に渡ってきた。8世紀以前のことと考えられている。

日本には古くから大陸経由、あるいは島づたいに人や文化が伝わってきた。
そして何一つ棄てられることなく融合し、現在の日本文化を形成している。

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    《「豚汁」は里芋・葱・人参・牛蒡・味噌など・・・
              日本文化の象徴のような料理である》

2008年08月23日

「路地裏」

コッツウォルズの路地裏で見た花飾りに感動した。(7月10日の「花飾り」)
身近な空間を花で彩るイギリスの人たちの精神を誉めた。

  しかし、我が国もそれほど棄てたものではありません。

白い漆喰と黒い板の壁に挟まれた空間に、心あたたまる花飾りがあった。
「塩の道」で知られる足助の町、街道から一本横に入った路地裏である。

表通りは本屋さん、奥の土蔵が民芸品のギャラリーと喫茶になっている。
花は決して「量」では無いことを、この写真は物語っている。 たった1鉢でも・・・

  この鉢植えが無かったら、どんなに味気ない景色になったことでしょう。

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      《まち起こし「花の街・あすけ」を展開している》

2008年08月29日

「食虫植物」

子どものころ、「冒険王」とか「少年画報」などという雑誌を読んでいた。(当時は月刊誌)
そのグラビアのカラーページには、いつも胸躍るような写真や絵が載っている。あるとき・・・

人間をツルで巻き付けて食べてしまう「人食い植物」の情景が描かれていた。
子ども心に、世の中にはそんな恐ろしいことがあるのかと驚いたものである。

もちろんこれは作り話であるが、形はずっと小さいながら虫を食べてしまう植物はある。
葉にねばねばの液を付けていて、虫をくっつけてしまうもの。

大きな袋状の葉の中に消化液が入っていて、落ち込んだ虫を溶かしてしまうもの。
ハエトリグサの葉のように、虫が中に入ると両側から挟んで捕まえてしまうものまである。

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      《大きな袋をもつウツボカズラ(東山植物園にて)》

【9月9日~15日まで、ブルーボネットにて「食虫植物のふしぎ展」開催】

2008年08月31日

「食虫植物 その2」

ウツボカズラは、ボルネオ島を中心とした東南アジアに分布する植物です。
ハエトリグサや背の高い花瓶のような形をしたサラセニアは、北アメリカに自生しています。

しかし、食虫植物は遠い外国だけのものではなく、我々のごく身近な自然にも生育しているのです。
名古屋東部から知多半島にかけて、赤土や粘土で構成される洪積層の丘陵が連なっています。

その谷間の湿地とか、粘土や砂礫などの地層が露出して水の湧き出ている斜面などに・・・
モウセンゴケとかイシモチソウといった、ごくごく小型の食虫植物が生えているのです。

粘土質の痩せた土や酸性の強い湧き水など、普通の植物にとっては条件の悪い環境だからこそ・・・
“虫を捕えて自分の肥料にしてしまう”ように進化した食虫植物が、競争に勝てたのかもしれません。

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      《温室栽培のサラセニア》    《ひるがの湿性植物園に自生するモウセンゴケ》

        【9月9日~15日まで、ブルーボネットにて「食虫植物のふしぎ展」開催】

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