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2009年06月 アーカイブ

2009年06月02日

「アジサイ」

旅行に出ると、ついつい早起きしてしまう。(老人性早起き症候群?)
ホテル内ではウロウロするところが見つからないので、外を散歩することとなる。

ロンドン中心街から北寄りにあるリージェントパーク(バラ園で有名)に向かって歩いた。
大通りに面した住宅の裏側にも道が続いていたので、ちょっと覗いてみることにした。

そこに、こんなにも美しいコンテナ(鉢植え)ガーデンがつくられていた。
嬉しいことにメインの花はアジサイ。シーボルトが持ち帰って人気を博したとは聞いていたが・・・

ヨーロッパの人々が、これほど上手にアジサイを利用しているとは知らなかった。
建物の北側で陽当たりが充分でないのに、明るく鮮やかな花飾りになっている。

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        《街住みの広くない庭も こうすれば充分に楽しめる》

2009年06月06日

「プラントハンター」

一昨年、英国のコッツウォルズを旅行した時に、チッピングカムデンという街を通った。
「プラントハンター」の庭があるという案内があったので、興味を引かれて尋ねてみた。

石の壁に銅版のエッチングで「アーネスト ウィルソンの記念庭園」とある。
その時は “どこかで聞いたような名前だ” ぐらいにしか思っていなかった。

帰ってから調べてみると、屋久杉の巨大な切り株「ウィルソン株」の発見者である。
10年ほど前に縄文杉を見たいと屋久島を訪れた。山の急斜面を登る途中にその切り株があった。

豊臣時代、島津氏により伐採された3千年を超える杉で、今では畳8帖ほどの空洞になっている。
プラントハンターとは、17~20世紀に有用植物を求めて世界中を探検した人々のことである。

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《この地域の建物に使われている蜂蜜色の石壁が美しい》

2009年06月10日

「そっくりさん」

まるで蜂の巣のような「ハ(チ)ス」の実や、舟を吊り下げたような「ツリフネソウ」の花・・・
昆虫では木の枝にしか見えない「ナナフシ(七節)」など、他の何かにそっくりという生物がある。

しかしここまで“何かに似ている”ものは他にあるだろうか? 「トケイソウ(時計草)」・・・
花弁と雄しべはまるで文字盤のよう、真ん中の雌しべは時計の針そのものではないか!

どうしてこの植物は、時計の形に似せようと思ったのだろう?(“思ってない!”)
何かいいことがあるのだろうか。ナナフシの擬態が鳥の攻撃をかわすように。

熱帯アメリカなどに分布するつる性の植物。園芸品種が多く花色も豊富で美しい。
夏になると旺盛につるを伸ばして花を咲かせてくれる。フェンスに絡ませて楽しむといい。

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       《今日6月10日は「時の記念日」です》

2009年06月14日

「宿り木」

スキー場のリフトの上から、落葉したブナの枝に直径1mほどの緑の葉叢を見ることがある。
屋敷林のケヤキや、神社のエノキの大木などに着いていることもある。「ヤドリギ」という。

“他人”の枝に根をこじ入れて水分や養分を横取りする、半寄生の植物である。
どうやってあんなに高い所に生えるのだろう。答えは・・・果実を食べた鳥が運ぶのである。

鳥の排泄物に交ざって枝にくっつく。種にも粘着性の物質があって付着しやすくなっている。
この仲間は広く分布していて、日本からアジア、そしてヨーロッパにまで広がっている。

写真は英国・ロンドン郊外、ハンプトンコート城のアカシアに寄生するヤドリギである。
この城の南側には広大な敷地があって、毎年7月上旬に有名なフラワーショーが開催される。

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       《フラワーショーに堪能して帰る人々の列》

2009年06月18日

「ジャガイモ」

延々とつづくジャガイモ畑。農家のたたずまいも、まるでヨーッロパの風景のようである。
北海道十勝平野。昨年7月、ハンギングバスケット協会のガーデンツアーに参加したときの写真。

ジャガイモの“いも”は地下にあるけれども根ではなく、丸く固まった茎である。塊茎という。
南米アンデス山脈が原産といわれ、16世紀にスペイン人の手でヨーロッパへ渡った。

やせ地や寒冷地でもよく育つことから、多くの人々を飢饉から救った作物でもある。
日本へは16世紀末に、オランダ人によってジャカルタ(旧名ジャガタラ)からもたらされた。

今日では家庭料理をつくるのに、タマネギなどとともに欠かすことのできない食材となっている。
カレー、クリームシチュー、肉じゃが、ポテトサラダ・・・アレ? これは私が作れる料理です。

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                 《花の色は紫、薄むらさき~白である》

2009年06月22日

「ウツボグサ」

アイルランドの西海岸、200mもの断崖絶壁のその先は、地の果ての荒海である。
崖の上の石灰岩台地は、海からの風が激しいので土が吹き飛ばされてしまう。

わずかに、岩の陰や割れ目にたまった土壌に草が生えるだけで精いっぱいである。
その植生は、緯度が高いことと気候が厳しいことから、日本の高山植物にそっくりである。

なつかしい花を見つけた。シソ科の多年草。花穂の形が弓矢を入れる靫(うつぼ)に似ている。
山地の草原や、ときには林道の轍とわだちの間など日当たりのいい草地に生えている。

この仲間は日本だけでなく、北半球の温帯に広く分布しているという。
よく調べれば日本のものとは異なる種類なのだろうけれど、姿形はほとんど同じに見える。

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   《この花と初めて出会ったのは青森県下北半島の林道 学生時代のことです》

2009年06月30日

「ガマの穂」

♪♪大きな袋を肩にかけ 大黒さまが来かかると ここにいなばの白兎 皮をむかれて赤裸♪
古事記に記される因幡の白兎の神話である。ワニをだまして海を渡った兎が赤裸で泣いていた。

大黒は “真水で体を洗って、川口に生えているガマの穂綿にくるまれば治る” と教える。
大黒さまは大国主命ともいう。記紀神話の中でも、もっとも親しまれている神さまである。

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《ガマより少し小さめの コガマの穂》

ブルーボネットでは、花の谷に流れる小川の畔に沢山植えられていて夏になると花の穂をつける。
「園内ガイド」などでお客様に説明するけれど、若い人たちはほとんどこの昔話を知らない。

ガマは池や沼などの水辺に生える多年草。高さ1~2m、夏に茎を伸ばして円柱形の花穂をつける。
花粉は「蒲黄」と呼ばれる生薬で傷薬となる。実をむしると綿毛のようで、ウサギの毛を連想する。

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