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2009年08月 アーカイブ

2009年08月02日

「白蝶草」

普通はガウラと呼ぶ。北アメリカ原産、高さ1mほどの宿根草である。
地際から伸びた花の穂は、下から咲き始め、徐々に先の方へと咲いていく。

先っぽの花が風に吹かれると、ゆらゆらゆれてまさに白い蝶が飛んでいるように見える。
始めて出会ったのは1990年の大阪花博、これまでにない姿形に驚いたものである。

花の期間は長く、初夏から秋口まで咲き続ける。庭には “お得” な植物であろう。
「花の谷」や「ウォールドガーデン」に植えられていて、夏のシンボル的存在になっている。

背景に見えるガラス張りの建物は「サニーハウス」、ちょっとしたイベントや教室に使われる。
モダンな様式で、ヨットの帆あるいはカモメをモチーフにデザインされたものだという。

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       《姿はやさしいが 性質は強健な植物である》

2009年08月06日

「ナツズイセン」

8月になると地面から突然、鉛筆ほどの太い茎が伸びてきて綺麗なピンクの花が出現する。
葉のないところからなのでビックリするが、ヒガンバナの仲間だと聞けば納得してしまう。

ヒガンバナは冬、ナツズイセンは4月~6月下旬の間に葉を展開して栄養を蓄える。
オレンジ色の花が咲くキツネノカミソリも同じ。キツネだましに会ったとの思いが名に表れている。

古い時代に中国から園芸用(?)として渡来したが、今では中部以北に半野生状態で分布している。
花の少ない夏の時期としてはとても美しいので、田畑の土手や農家の庭先にも植えられている。

中国では結実するというが、日本のものは3倍体で実がつかない。球根(鱗茎)で増えていく。
球根は有毒であるが、ヒガンバナ同様に水さらしをして、飢饉の時の食料にしたのかもしれない。

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        《今、花の谷でもっとも輝いている》

2009年08月09日

「見張り台」

狼がいなくなった結果、鹿や猪ガ増えて、農作物に被害が出るのは洋の東西同じである。
ハンガリーはなだらかな地形で、森と畑と牧草地の3つがまだら模様となっている。

シカやイノシシは夜行性、夜になると森から這い出してきて畑の作物を荒らす。
農家の人は、トウモロコシなどの被害を防ぐために、ハンターのグループに依頼する。

グループは当番を決めて、森と畑の境目に設置した見張り台に登り、夜な夜な番をする。
見張り台は高さ3mほど、2~3人が鉄砲を持ち、音を立てずにじっと身構えている。

松の丸太や板で出来ていて何年か経つと腐ってしまうので、グループ総出で作り直す。
たくましいマジャールの男たちが、チェンソーとハンマーでまたたくまに作り上げていく。

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   《森の中での楽しい仕事 自分で作った(?)完成品に登ってご満悦の私》

2009年08月12日

「地下蔵」

バラトン湖を見下ろす丘陵の中ほどにある、ちょっとしたブドウ畑に招かれた。
カード仲間が集まって開くバーべキューパーティーである。

作業小屋を兼ねた別荘の地下に、自家用のワイン蔵があった。
9月の収穫期には、家族や親戚が集まってブドウを収穫し、樽詰をするのだという。

自宅から2~30分のところにあって、ときどきブドウの手入れに訪れる。
前年仕込みの飲みごろになったワインは、ペットボトルに詰めて持ち帰る。

家の台所にも小さな地下室があって、自家製ジャムの瓶詰などと一緒に保存する。
ハンガリーは、国民所得は低いけれども、本当の豊かさがあるのかもしれない。

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   《サッパリした飲み口なので 勧められるといくらでも飲めてしまう》

2009年08月15日

「水引」

明治の断髪令以来、日本人の髪型は洋風になり、髷(まげ)を結うのはお相撲さんぐらい。
髷をしばるのに使うのは、丈夫な和紙を糊で固めた元結(もとゆい)と呼ぶヒモである。

水引とは 「のし袋」 についている蝶結びのヒモ、元結に色づけなどの改良を加えたものである。
結納のときには、鶴や亀など見事な水引細工が飾られる。長野県飯田が生産日本一という。

植物のミズヒキは、高さ4~50㎝の宿根草。タデ科らしい赤くて小さな花を咲かせる。
ヒモのような茎、上から見ると赤く下からは白く見える花を、紅白の水引になぞらえた。

全く写真にしにくい植物で、横から撮るとスカスカ、縦から構えるとピントが合わない。
この一枚は、我ながらの名作。手前が花の様子を、ボケたバックが草の姿形を写している。

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    《 “ジャパニーズガーデン” で探してみてください》

2009年08月18日

「三つ葉葵」

“控え居ろう!! この紋どころが目に入らぬか!” 格さんの一喝・・・
おなじみの人気テレビドラマ「水戸黄門」で、毎回繰り返される名場面である。

最近、第40部(40年目)が再開された。スタートした昭和44年は私が就職した年。
格さんが右手に掲げ持つ印籠には、「三つ葉葵」の御紋が印されている。

「丸に三つ葉葵」は徳川家だけに許された家紋であり、御三家水戸家の紋でもある。
ところが、ミツバアオイという植物は存在しない。あるのはフタバアオイである。

地を這って延びる茎に、葉が2枚対生状につくところから、「二葉葵」と名付けられた。
写真は陽のほとんど当たらない樹林下、独特の丸い葉が地面を覆い尽くしている。

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        《豊田市松平郷で撮影 徳川家発祥の地である》

2009年08月22日

「徳川園」

慶長15年(1610)といえば「関ヶ原の戦い」から、まだ10年しか経っていない。
大坂城には豊臣秀頼と淀君が健在であり、西国の大名たちは不穏な空気を漂わせている。

徳川家康は西への守りの重要な拠点として、尾張名古屋に堅固な城を築いたのである。
天守閣からは関ヶ原方面を監視することができる。木曽三川と庄内川は天然の堀割といえる。

家康は五条川沿いにある清州城下を町ごと名古屋に移転させてしまった。「清州越し」という。
それから今年で399年、来年は400年目を迎える。「名古屋開府400年」である。

名古屋城の天守閣と本丸御殿は、残念ながら昭和20年の戦火により焼失してしまった。
ただ、武具刀剣や茶などの御道具類は幸運にも助かり、今は徳川美術館に収蔵されている。

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       《東区徳川町にある徳川園 武家屋敷門から美術館を望む》

2009年08月26日

「蓬左文庫」

家康は、戦(いくさ)により天下を取った後には「武」ではなく「文」こそ大切だと考えていた。
武家諸法度に “左文右武” (左手に書物右手に刀、すなわち文武両道を心掛けよ)の言葉がある。

尾張初代藩主義直は、家康亡きあとに多くの書物を相続する。「駿河御譲り本」という。
幼き日に、父家康の膝元で学問を授けられた聡明な義直は、自らも熱心に書物収集を行ったという。

尾張藩は代々学問を旨とし、城内に蓬左文庫を設置して書物の保存と学問の奨励を行った。
明治以降も散逸することなく保存された御文庫は、戦後、名古屋市が譲り受けることとなった。

平成16年新築の新しい蓬左文庫は、廊下でつながれて美術館と一体的に鑑賞することができる。
徳川園内にあるこの二つのミュージアムは、近世武家文化を展観する我が国随一の文化施設である。

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   《左が新しい蓬左文庫 右は明治20年代に土蔵として建てられた旧蓬左文庫》

2009年08月28日

「アザミ」

終業式の翌日からやる気満々、早々に片付けようと “夏休みの宿題” に取りかかる。
ところが、3日もすると遊びの誘惑に負けて、勉強は “そっちのけ” ということに。(三日坊主!)

夏休みも終盤、ツクツクボウシが鳴くころになると気になり始める。宿題がまだ全然できてない!!
今でも “ツクツクホーシ ツクツクホーシ・・・” を聞くと子供時代の焦りの気持ちが蘇ってくる。

♪♪夏が過ぎ 風あざみ 誰の憧れにさまよう 青空に残された 私の心は夏模様・・・♪
井上陽水のファンというわけでもないけれど、「少年時代」(陽水作詞・作曲)は好きな歌だ。

お盆休みに長野県美ヶ原を訪ねた。海抜2000mの広大な牧場に可憐な花が咲いている。
草むらに点々と咲くピンク色はハクサンフウロ、背の高い紫色がノアザミである。

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       《今年の夏 いい思い出はできましたか?》

2009年08月31日

「キバナコスモス」

お盆を過ぎたころから、「ワイルドフラワーの里」にオレンジ色の花が一斉に咲きはじめた。
一週間前にはまだ緑の葉ばかりが目立っていたので、その様変わりには目を見張ってしまう。

この花壇では数10種類の種を混ぜて播き、次から次に咲く「花のリレー」を楽しむことができる。
春の最終ランナー「ポピー」の花が終わった6月初めに、地拵えをして秋花壇用の種を播いた。

コスモス、マリーゴールド、百日草などなど。その第1走者がキバナコスモスである。
メキシコ原産の一年草。暑さに強いので夏に咲きはじめ、秋までの長い期間を楽しむことができる。

花色はオレンジから朱赤、普通のコスモスに比べて花がやや小さめなので区別がつく。
背の低いマリーゴールドも黄色い花を見せているし、紅い百日草も点々と混ざって咲いている。

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         《細道の両側から迫ってきて 小さな子どもは埋もれてしまう》

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