台風が過ぎ去ると、とつぜん、翌朝の空の色が変わる。雲が高くなる。秋なのだ。
ブルーボネットの景色もいつの間にやら変わりつつある。色が何となく黄色っぽいのである。
樹木の葉も、みどり濃い夏のような元気はない。草の葉も先の方が少しづつ傷んでいる。
秋風が吹き始めると人はセンチメンタルになる。なぜか詩人になってしまうのだ。
“けふ(今日)つくづくと眺むれば、悲(かなしみ)の色口(くち)にあり。
たれもつらくはあたらぬを、なぜに心の悲める。” (「秋」上田敏訳詩集「海潮音」より)
日の長さが短くなるのを感じて花を咲かせる植物を 「短日植物」 (キクなど)という。
人間という生物にも体内時計が組み込まれていて、昼が短くなると “悲しくなる” のかもしれない。

《ハギ・ススキ・クズ・ナデシコ・オミナエシ・フジバカマ・キキョウ・・・秋の七草》
