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2010年04月 アーカイブ

2010年04月01日

「梅」

群馬県にはあまり馴染みがない。通過したことはあるが、どこかへ行ったという覚えがない。
関東平野の北西端、利根川の上流部に当る。先日、バス旅行により各地を巡る機会があった。

東へ開いた盆地状で、浅間山、谷川岳、尾瀬、奥日光などの山々に囲まれている。
その中に榛名山や赤城山が聳えており、山のすそ野には水上、草津、伊香保といった温泉がある。

利根川の支流、秋間川上流の山あいに広大な梅林が広がっていた。約50ha、3万本を超す。
大正の初めに、梅干し用に栽培されたのが始まりで、今では関東一の規模を誇るという。

丘の上にある休憩所の屋上に登ると、あたり一面の梅畑を見渡すことができる。
青い空、白い雲、緑の山並みと杉林、そして満開の梅。まさに桃源郷といった風情である。

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              《甘い梅の香りがお届けできないのが残念です》

2010年04月04日

「傘」

毎日のお天気が気になる。特に土・日・祝日には雨が降らないようにと祈るような気持である。
雨の日や風の強い日は閑古鳥が鳴いてしまうのである。せっかく綺麗なお花が咲いているのに。

薄暗い杉林などの林床に、ヤブレガサの群生を見ることがある。
名前を付けた人を表彰したいくらいに、見事にその特徴を言い当てているではないか。

目一杯葉を広げている姿は、まさに破れてしまった “唐傘” である。(右の写真)
ところが、新芽の形がまたふるっている。傘をつぼめた状態そのものなのだ。(左)

お花見や庭園散策は、お天気のいい日にしたほうがいいに決まっている。しかし・・・
雨降りの日は雨降りの日で、濡れそぼってうなだれた花を見るのも一興ではないだろうか。

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    《今 ブルーボネットのロックガーデンで “つぼみの傘” が見られます》

2010年04月07日

「椿」

木偏に春と書いてツバキと読みます。花期が長いので2月から4月まで楽しむことができます。
古くから庭木として親しまれており、江戸時代以来多くの園芸品種が作出されてきました。

元になったのは、暖地に自生するヤブツバキや日本海側に分布するユキツバキなどです。
夏目漱石は “落ちざまに 虻 (アブ) を伏せたる 椿かな” と詠いました。

椿が散るときには首からバッサリと落ちますが、本当に虻を掴むことができるのでしょうか。
椿の花が俯きに落ちるのか、それとも仰向けに落ちるのかを根気よく調べた人がいたそうです。

“曲水に 猪口も流るる 椿かな” と詠んだのは横井也有翁、尾張徳川家の家臣です。
宮廷貴族の遊び 「曲水の宴」 で流される盃になぞらえて、椿の花をお猪口にたとえました。

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  《虻が雄しべに止まって 盛んに花粉と蜜を食べている》

2010年04月10日

「棘」

“綺麗なバラには棘がある” という。もちろん植物のバラにもトゲはあるが・・・
この格言は、“美人には気をつけろ” という意味であろう。身に覚えあります?

野原や土手の草むらに腰掛けたとき、するどい棘でお尻を刺すことがある。
背の低いクサボケ (写真) の上に座ってしまったのかもしれない。クサボケ (草木瓜) は・・・

日本に自生する落葉の低木で、栽培用に中国から渡ってきたボケと同じ仲間である。
クサボケの棘は、短枝が針状に変化したものである。カラタチの棘も枝が変化したものだが・・・

バラは茎の表皮が棘になったものであり、サンショウは葉の付け根の托葉が変化したものである。
砂漠のサボテンは葉が棘になっている。一口に植物の棘といっても、その起源は様々である。

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   《早春に朱赤色の花が咲き 秋には瓜のような実がなる》


2010年04月13日

「カリン」

固い実をスライスして、砂糖漬けや焼酎漬けにする。喉の炎症に効くという。
淡いピンク色の花は4月ごろ、葉の展開に合わせて咲く。果実は秋に黄色く熟す。

花も実も美しく、幹肌や枝ぶりも独特の風合いがあるので庭木として珍重される。
カシの木と並べて植えて、“貸しても借りん!” などと縁起木にすることもある。

棘状になる小枝や実の形を比べてみると、ボケやクサボケに近いバラ科の仲間だと気付く。
幹の成長が遅くて年輪が緻密なので材は粘り強く、杖やバイオリンの弓などに用いられる。

しかし、豪華な座敷などに見る唐木細工の座敷机や飾り棚などの材料と思ったら大間違い。
これは同じ花梨 (カリン) とはいうものの、マメ科に属する全くの別種の材木を使用するのである。

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    《果実はよい香りがするので 玄関などに置いておくと良い》

2010年04月16日

「常盤万作」

漢字で書くと、まるで人の名前のようです。トキワマンサクは “常緑のマンサク” を意味します。
4枚のリボン状の花は、基本種ではクリーム色。写真は赤花の変種ベニバナトキワマンサクです。

トキワマンサクはもともと中国南部の植物で、日本に自生はないものと考えられていました。
ところが昭和6年に、伊勢神宮の天然林内に10数本が生えているのが見つかったのです。

新たな植物分布の発見は当時大きな話題となり、学術雑誌などにいくつかの論文が発表されました。
国内には他に自生がなく、中国から飛び地のように分布することは極めて興味深いことなのです。

このような分布を 「隔離分布」 といいます。 (20年4月のアーカイブ 「ハナノキ」 でも紹介しました。)
中国原産のベニバナトキワマンサクはこのごろ、住宅の庭でもよく見られるようになりました。

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        《ブルーボネットでも 今 花盛りです》

2010年04月20日

「梢」

樹木の梢 (こずえ) や、横枝でも先端部の枝は、他の枝に比べて成長の勢いがよい。
この現象を 「頂芽優勢」 といい、いくつかの植物ホルモンの働きによるといわれている。

スギやヒノキなどの針葉樹は、特に梢の成長が良いので円錐形の樹形になる。
サクラやクスノキのような広葉樹の丸い樹形と見比べると、その違いは明らかである。

ブルーボネットのサニーハウス内には、シンボルツリーとしてセンペルセコイアが植えられている。
この木は北米原産で、オーストラリアのユーカリとともに世界一大きくなる木として知られている。

カリフォルニア州のヨセミテ国立公園には、かつて、自動車も通れるトンネルのある巨木が存在した。
サニーハウスの樹は植栽して約10年、梢の成長がよいので、もうすぐ天井に届きそうである。

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2010年04月24日

「本」

今日、4月23日は 「本の日」 である。「サン・ジョルディーの日」 とも呼ばれる。
この日は、男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈る日とされている。

スペイン・カタルーニャ地方には、サン・ジョルディーの命日に贈り物をするという風習があった。
1923年に、シェイクスピアの誕生日も同じ日だということを結びつけて 「本の日」 と定めた。

日本でも1986年に、書店の組合とカタルーニャの親善協会とが中心となりこの制度を導入した。
近ごろは、若者の 「活字離れ」 や書物が売れない 「出版不況」 などが取りざたされている。

パソコン全盛の時代であり、「アイパッド」 の発売される時代であってすればやむを得ないこと・・・
かもしれないが、ぜひ、この素敵な行事が広まってくれたらと願うものである。

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《今日は赤いバラ 5月は母の日のカーネーションと忙しい》

2010年04月28日

「大名庭園」

尾張徳川家二代藩主 「徳川光友」 は、歴代藩主の中で最も長生きした殿様である。
1625年に初代義直の長男として生まれ、没したのは1700年。76歳であった。

正室は三代将軍家光の娘 「千代姫」、豪華な嫁入り道具は今も有名である。(国宝 「初音の調度」)
1650年に家督を継ぎ、1693年に隠居するまで、43年もの長期にわたって藩主を務めた。

尾張藩の江戸屋敷は 「市ヶ谷屋敷」 であるが、光友の代に広大な下屋敷を拝領する。
「戸山荘」と呼ぶ。約14万坪 (45ha) もの面積があり、大変ユニークな庭園が造営されていた。

土盛りした山は 「箱根山」 と名づけられ、その麓に 「小田原宿」 と呼ぶ模擬宿場町まで整備された。
現在、早稲田大学がある一帯がその跡地で、その一部が 「戸山公園」 として名残を留めている。

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       《毎朝の “箱根山登り” が地域の人たちの日課である》

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