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2010年06月 アーカイブ

2010年06月01日

「夕陽」

“夕ぐれの時はよい時。かぎりなくやさしいひと時。” と詠ったのは堀口大学である。
詩人で仏文学者でもある大学の、初めての詩集 「月光とピエロ」 (大正8) に所収されている。

この詩は、一日のうちの夕暮れだけでなく、人生の晩年のことも語っているのではと感じていた。
私も、ようやくそのような年齢にさしかかり、改めてこの詩の良さを受けとめられるのである。

この春、長年の念願叶って出雲大社の参拝ができた。そして、さらにその先端の日御碕を訪ねた。
日御碕神社にお参りし、岬の灯台を見て宿へ向かう途中、写真のような美しい夕陽に出会った。

この日は朝早くに家を発ち、8時間も電車を乗り継ぐというハードスケジュールだった。
宿に着いたら温泉に入り、新鮮な魚と地酒で・・・私の “夕ぐれのひと時” とはこの程度のこと?

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        《岬の西には日本海 さらにその先には朝鮮半島がある》

2010年06月04日

「満月」

西に傾いた太陽が夕焼けて真っ赤になり、肉眼で見ても眩しくない瞬間がある。
太陽が島影などに触れるや否や、その沈む速度は急に増し、見る見るうちに消えてしまう。

そんなとき、太陽の大きさにビックリすることがある。頭上にあった時より数倍も大きいのだ。
急に速く沈むのは光の屈折が原因であり、大きく見えるのは地上の施設と比べられるからだという。

昇る月も異常に大きく見えることがある。これも同じ原理で、地表物との比較で大きく見えるのだ。
ブルーボネットの勤めを終え、バス停に向かう途中で素晴らしく大きな満月を見た。

イギリス風建物 「センターハウス」 の屋根の上に、「兎の耳」 「カニの爪」 まではっきりと見える。
これはシャッターチャンスと思ったけれども、カバンには小型のカメラしか入っていなかった。

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 《望遠レンズなら さぞかし大きな月が写っただろうに》

2010年06月08日

「ジャイアンツ」

“ギガンチウムgiganteum” というのはラテン語で “巨大な” という意味である。
つづりを見ると、英語のgigantic (ジャイアンティック) と同義語であることに気付く。

「アリウム・ギガンチウム」 は、ソフトボールほどの大きな花を一本の茎の上に咲かせる。
他の草花を突き抜けて咲くこのユニークな花は、なにかユーモラスな雰囲気をつくってくれる。

“アリウム” というのはネギ属の属名である。すなわち、この花は “巨大なネギ坊主” なのだ。
ブルーボネットでは 「花の谷」 などにたくさん植えられていて、今、人々の注目を浴びている。

試みに草丈を測ってみたところ約1.2メートルあり、花の直径は約15センチであった。
6月に入り、そろそろアジサイも色づいてきて、ブルーボネットも梅雨景色に変わりつつある。

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         《白いガウラ(白蝶草)と一緒に 風に揺られている》

2010年06月12日

「原種」

花壇などに植えられる綺麗な花は、品種改良などにより作り出された 「園芸品種」 が多い。
今まっ盛りのバラや、これからピークを迎える花菖蒲などは、古くから改良が加えられてきた。

園芸品種は、花が大きくなったり八重咲きになったり、色も多彩でゴージャスである。
その元となった原種は、楚々としたシンプルな花が多い。しかし、これも味わい深いものである。

花菖蒲は、この地方の池や流れなどの水辺に生育するノハナショウブが改良されたものである。
かつては各地に自生が見られたが、開発などによって減少し、今では保護地などに限られてしまった。

群生地などの自然状態でも、白やピンクといった花色の変化や、花弁の形が変わったものが見られる。
そんな変異個体の発見やそれらの掛け合わせなどによって、園芸品種が生まれてきたのであろう。

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 《原種に近い花菖蒲 水面に映るのは発電所の煙突》

2010年06月16日

「鶏」

♪♪むかしあひるは からだが大きくて 海も渡れば 魚も食べたよ ラン ラララ 
 ランラララン ラン ララララン ラララン・・・♪ (ボヘミヤ民謡 高木義夫作詞)

アヒルが海を渡ったのならば、ニワトリだって昔は空を飛んでいたのに違いない。
いつから飛べない鳥になってしまったのだろう。羽が退化したのか、体が太くなったのか?

人に捕まえられて、卵の供給をしているうちに飛ぶことを忘れてしまったのかも知れない。
しかもこのごろは、ケージの中に入れられて身動きもままならない状態である。

餌だけを与えられ、卵を産むだけの毎日では、きっとストレスも溜まっていることだろう。
昔のように飛ぶことは無理としても、せめて草っ原を走り回るくらいはさせてあげたい。

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              《トサカも立派 羽根の色つやもいい》

2010年06月20日

「70万時間」

人生80年の時代という。日数にして3万日、時間数にすると70万時間ということになる。
“もち時間” を消費するスピードは全ての人に平等で、老若男女や貧富の差も無縁である。

しかし、自分の時間をどれだけ有意義に使うかは、人によって大違いである。
自分に残された日数を、“多い” と思うのか “もうこれだけ” と思うのかも、人それぞれである。

コップに残ったウイスキーを見て、“もう、これだけ飲んでしまった” と嘆き悲しむのか・・・
“まだ、こんなに残っている” と前向きに捉えるかによって、人生の豊かさに差は生まれる。

「一期一会」 と言ったのは千利休、人生の達人は一刻一秒の大切さを知っていた。サッカー・・・
ワールドカップで、ニュージーランドはわずかなロスタイムに得点し、引き分けることができた。

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  《残り4分の1となった私のワイン 味わって楽しもう!!》

2010年06月24日

「尺貫法」

長さや重さの単位。1尺は30センチ、1貫は3.75キログラム、1升は1.8リットルである。
昭和26年 (1951) にメートル法が義務付けられるまで、長い間使用されてきた。

子供のころ “鉄1貫目とワタ1貫目と、どっちが重い?” という言葉遊びがあった。
ちょっと考えれば “同じ” が正解なのだが、ついつい比重の重い “鉄” と答えて笑われてしまう。

それから約60年、メートル、キログラム、リットルなど世界標準の単位が身についている。
しかし、日本人が長年慣れ親しんだ 「尺貫法」 は全く消滅してしまったのだろうか。

たたみ1畳 (6尺×3尺) や鴨居の高さ1間 (1.8m) など日本人の体形から生まれた寸法や・・・
理由は解らないが、お酒の 「1升瓶 」「4合瓶(720ミリリットル)」 などは秘かに生き続けている。

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 《サンジャクバーベナは 3尺も背が高いという意味》

2010年06月27日

「別名」

アイルランド西海岸の、とある農家の庭先に見慣れた美しい花が咲いていた。
「モントブレチア」。日本でもこの小型の品種が、生垣の根元などに植えられている。

写真を若い職員に見せると、これは 「クロコスミア」 だという。間違えたかと図鑑を調べると・・・
“クロコスミア属、別名モントブレチア (旧属名) ” と記してある。私の知識が古かったのかも。

アヤメ科に属するこの仲間は、熱帯アフリカに数種類が分布するという。
暑い国の出身だけに、花期は7月~8月、20ほどの花が穂になっていて下から徐々に咲いていく。

花の少ない時期でもあり、独特の朱赤色から濃い赤色のこの花はよく目立つ。
耐寒性もあり株も年々大きくなっていく。切り花にも向いているので1株庭に植えておくとよい。

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        《左はアイルランド 右はブルーボネット「花の谷」で撮影》

2010年06月30日

「私のアングル」

アルバムを整理していて、その中の一枚に目がとまった。4年前のアイルランド旅行の写真である。
最近見たことのある風景。そうだ! 足立美術館で見たあの景色にそっくりなのだ。

手前の大木がシルエットになっていて、水平な池の対岸になだらかな岸、そして芝生と森。
足立美術館の庭は、枯山水の白砂の向こうが石組と刈り込み、そして芝生と森になっている。

足立美術館の設計者 (建築家?造園家?) は、美術品を鑑賞する器として 「風景」 を重視した。
しかも、これまでに例を見ないほど、建築と庭園を総合的かつ意識的に調和させているのだ。

窓から見える庭園を、一幅の絵のように見せる高度な手法まで駆使している。(5月18日付の 「額」)
何気ない私の一枚が、この設計者と相通ずる・・・“私のアングル” も捨てたものではない!

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            《左がアイルランドの一枚 右は足立美術館のシンボル「額」》

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