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2010年12月 アーカイブ

2010年12月01日

「斑鳩の里」

“柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺”・・・近代写生俳句の創始者・正岡子規の句です。
聖徳太子ゆかりの地、斑鳩の法隆寺を歩いてみました。全体が世界遺産に登録されています。

左の写真は西院伽藍、「中門」 の奥に世界最古の木造建築 「五重の塔」 が聳えています。
約19haもの広大な境内には、18棟にもおよぶ国宝建築物のほか、美術工芸品まで含めると・・・

190件2300点もの国宝・重要文化財があるとのこと。とても1日では見て回れません。
途中でたいへん貴重なものを見つけました。クスノキの老大木です。樹齢すら想像できません。

嵐で枝が折れたのでしょうか、雷が落ちたのかも知れません。芯まで腐り、皮しか残っていません。
それでも守られています。お寺の古さと歴代住職さんたちの優しさを感ずる光景でした。

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              《悠久の時を刻む 「鐘の音」 が聞こえて来そうです》

2010年12月04日

「飛鳥」

「法隆寺」 より古く 「法興寺」 があった。日本最古の本格的寺院で “仏法が興った寺” の意である。
聖徳太子の法隆寺は 「隆」、蘇我馬子が創立した法興寺は 「興」。併せて 「興隆」 となる。

仏教の伝来は西暦552年 (欽明天皇の時代)、百済から仏像や経典が贈られたのが始まりという。
仏教の受容については争いがあった。馬子が排仏派の物部守屋を倒したのは587年である。

法興寺の建立が始まったのは翌588年、完成は596年。(なんだか日本史のお勉強みたい!)
伽藍の大きさは、昭和30年代の発掘調査によれば東西200m×南北300mであったという。

位置的には飛鳥の谷合の入口に当り、その奥に 「飛鳥板蓋宮」、さらに上流に馬子の屋敷があった。
一説によれば、この寺院が飛鳥の都を守る砦の役割を果たしていたのではないかと言われている。

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《1400年の時を経て、法興寺の跡地には小さな「安居院(飛鳥寺)」が残っている》

2010年12月08日

「飛鳥 その2」

飛鳥寺のすぐ近くに蘇我入鹿の首塚がある。馬子の孫、「大化改新」 で亡ぼされた人物である。
西暦645年、中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我蝦夷・入鹿親子を誅した事件で 「乙巳の変」 ともいう。

「日本書紀」 以来の歴史観では、専横著しい逆臣蘇我氏を打倒したクーデターとの位置づけである。
しかし本当に逆臣だったのだろうか? 国際感覚豊かで偉大な政治家だったという異説もある。

6世紀中ごろから7世紀にかけては、中国・朝鮮半島・日本は激動の時代であった。
中国では統一王朝の隋、つづいて唐の建国。朝鮮半島では高句麗・新羅・百済が相争っていた。

百済に近い蘇我氏は、唐や新羅が余勢を駆って我が国まで押し寄せるのではないかと恐れていた。
法興寺は飛鳥の防護壁であり、西に連なる甘樫の丘 (写真後方) は眺望のきく山城だったという。

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《田圃の真中にひっそりとたたずむ入鹿の首塚 甘樫の丘を眺めながら何思う?》

2010年12月11日

「山科」

話は奈良・飛鳥から、突然、京都・山科へと飛ぶ。なんという偶然の巡り合わせでしょう。
「蘇我入鹿の首塚」 を訪ねた10日後に、「天智天皇の陵」 を訪れることになろうとは・・・

毎年開催される日本ハンギングバスケット協会の全国マスター会が、今年は京都で行われた。
前日、京都駅前のホテルに宿泊。当日午後に開かれる大会までの午前中はフリータイムであった。

そこで、JR線一駅で行くことのできる山科を散策することにした。恒例の早朝散歩である。
小雨に濡れるのも構わずに 「疏水」 に沿って歩いていると、小高い丘陵が 「天皇陵」 であるという。

山科盆地の北側に比叡山にまで連なる山地があって、その突端が長い参道をもつ 「古墳」 である。
“大化改新ドラマ” の二大スター (?)、ヒーローと敵役のお墓を続けてお参りしたことになる。

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    《朝早くであり霧のような小雨も降っていたので 人とはほとんど出合うことがなかった》

2010年12月15日

「ツリガネニンジン」

自宅近くに 「境川」 が流れている。尾張の国と三河の国の境であることからの名前である。
洪水時はともかく、普段は比較的穏やかな小河川で、高水敷は自転車道などの公園になっている。

春や秋など、自転車に乗って散歩 (?) する。刈谷の小堤西池などを往復するといい運動になる。
途中、季節の野草などが咲いていれば写真をゲットする。このブログにもときどき登場している。

オオキンケイギクやメリケンカルカヤなど、強靭な帰化植物が幅を利かしている中で・・・
先日、ツリガネニンジンの大群集を見つけた。まばらではあるがかなりの面積を占めているのだ。

日本全国の草地などに自生する国産の野草である。景色に馴染んで見えるので不思議な気がする。
その中に1つだけ、白い花の株があった。別の種類ではなくて、たぶん 「突然変異」 なのであろう。

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        《花の形が 「釣鐘」、根が 「朝鮮人参」 に似ていることからの命名》

2010年12月18日

「スピーチ」

講演会を頼まれたり、会議や式典で挨拶をするなど、たくさんの人の前で話しをすることがある。
最近はほとんどなくなってしまったが、結婚式でスピーチしたり、司会者を体験したこともある。

先日、この地域の大会社の経営者さんが定例的に集まる 「会」 に出席し、講演を行う機会を得た。
テーマは 「心ゆたかなガーデンライフを!」 という、普段からしゃべり慣れている内容だし・・・

会も気楽な情報交換の集まりであるので、特に緊張することもなくお話しができると思っていた。
ところが、その前日2日間続けて “その場面” を夢に見たのである。意識下で緊張していたのだ。

近所の本屋さんで 「やさしく あがりを 治す本」 (鳥谷朝代著) というのを見つけて読んでみた。
この歳で、ずいぶん修羅場 (?) を潜ってきたつもりだけれど、まだ “あがって” しまうのだ。

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     《ブルーボネット 「コンテナガーデン・コンテスト」 での表彰式》

2010年12月22日

「カラス」

この頃、カラスが群れを成していて気味が悪いとか、ゴミ袋を食い荒らして困るいった声を聞く。
生まれつきなので本人 (?) に責任はないが、大きくて真黒な姿はあまり好まれない鳥である。

植物の名前にも “カラス” と付いているものがある。カラスビシャクとかカラスザンショウなど。
あまり人の役に立たない植物に “イヌ” とか “スズメ” といった名前が付くのだけれど、その中で・・・

大型の植物を “カラス” と呼ぶ。小さなスズメエンドウに対し大型のカラスノエンドウなどである。
カラスウリは、林縁に生育するツル性の植物である。独特の白い花と秋に実る赤い実が特徴である。

近縁のキカラスウリも同様に、他の植物に絡みついて繁茂するが、実は黄色くて1.5倍ほど大きい。
この根から採れるデンプンは、天瓜粉 (かつて赤ちゃんのあせも予防に使われた) の原料となる。

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       《白い花はレース状で美しいし、秋の実も籔の中でハッとさせられる》

2010年12月25日

「もどき」

冬は 「鍋」 がいい。その中でも 「おでん」 は、毎日食べても飽きないくらいである。
こつこつ煮込んで味のしみ込んだ大根、コンニャク、ガンモドキなどが好みである。

ガンモドキは 「雁擬き」 と書く。精進料理で、雁の肉の代用につくられたという説が尤もらしい。
“もどき” とは、“あるものに似せてつくること” という意味であるが、むしろ “似て非なるもの”・・・

の意味のほうが強いと思う。見かけは似ているけれど、その内容や実質がまったく違うものをいう。
植物にもウメモドキとかタチバナモドキという名前がある。ウメやタチバナに似ているけれど、・・・

分類的にはまったく縁の遠い種類である。ウメはバラ科に属すが、ウメモドキはモチノキ科である。
タチバナはミカンの仲間であり、バラ科のタチバナモドキ (ピラカンサ) とは全く別の類である。

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《葉や実が似ているからという説もありますが、枝ぶりも似ているように思います》

2010年12月28日

「林床」

樹林の下の地面をいう。落ち葉や枝が長年降り積もり、ふかふかした腐葉土層を形成している。
この栄養豊かな土壌にタネが落ち、次世代の苗が育っていく。森林は “貯蓄” をしているのだ。

上層の高木は日光を充分に受け、大きく育っている。その下層に亜高木層、低木層などがある。
下へ行くほど光の量が減っていく。そのような日陰の環境に適した種類を “陰樹” と呼ぶ。

最下層の林床にも、草本やツル、小さな樹木などが生育している。少ない光に耐える植物である。
ヤブコウジはごくごく小さな常緑樹で、冬期に真っ赤な実をつける。観賞用に栽培される。

フユイチゴも名の通り、冬に赤い苺をつける。常緑のツル植物で、林道の脇などに多く見られる。
冬枯れの雑木林はほとんど茶色一色である。その中で、濃い緑の葉と赤い実はすぐに目につく。

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          《とても暗いので、写真を撮るには必ず三脚が必要である》
         【今年の最終記事です。また来年もよろしくお願いいたします】

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