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2011年05月 アーカイブ

2011年05月03日

「樹形」

人 (女性) は、他人に見られることによって、より美しくなるという。(女優やタレントがいい例)
多くの人の目を意識することにより、容姿だけでなく立ち居振舞いまで優雅になるというのである。

ところが、樹木も人に見られると、その姿形 (樹形) が綺麗になるという。本当だろうか?
精神のない植物にそんなことが起こるのだろうか。 しかし本当に美しくなるので不思議である。

例えば芝生広場の真ん中に植えられた樹木は、四方八方から見られている。そのことはすなわち・・・
四方八方から陽が当たるのである。 枝も根ものびのびと広がり、その樹本来の姿形に育つのである。

では、人の目に触れにくい林内の樹木はどうだろう? 樹林は競争社会であり、共同社会である。
隣の樹の勢力に負け、押されたり曲がったりしてしまう。独立木とは形が違うことは確かである。

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    《ブルーボネットのバス停前  芝生広場のケヤキ》

2011年05月07日

「樹林」

樹林は同一の樹種 (例えばマツ林) あるいは多様な樹木 (例えば雑木林) の集団である。
林内には樹木にからまる 「つる植物」 などが、林床には 「草本」 や 「コケ」 などが生息している。

それだけでなく、森を棲み家とする動物 (哺乳類) や昆虫、微生物や菌類なども生活している。
すなわち樹林は生物の 「社会」 である。その社会の中では 「生産」 が行われ 「消費」 も行われる。

お互いが支え合い、協力し合って生きているかと思えば、一方では熾烈な戦いの場でもあるのだ。
樹木同士は、光をうばい合うため枝を広げ、地下では水分・養分を求めて根が競い合っている。

樹林全体は林冠 (クローネ) を形成して、林内の湿気を保持するなど共同で環境を守ってもいる。
このような樹林の仕組みを研究する学問を 「森林生態学」 あるいは 「植物社会学」 という。

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          《1本1本の形は “いびつ” でも 全体の調和はとれている》

2011年05月11日

「牡丹と芍薬」

今年のゴールデン・ウィークは被災地のことを思い、少し自粛気味ではありましたが・・・
それでも各地の行楽地は賑わっていました。東北地方にも多くのお客さまが訪れたようです。

この季節は、とにかく多くの花が咲き競います。フジやシャクナゲ、カキツバタやシバザクラ。
クレマチスやクリンソウなど各地に名所がありますが、少し油断をすると見逃してしまいます。

“立てば芍薬 (しゃくやく) 座れば牡丹 (ぼたん) 歩く姿は百合 (ゆり) の花”・・・
美人を形容する定番、江戸時代から言われていることもあって和服姿を想像してしまいます。

牡丹と芍薬の名所を見てきました。牡丹は江南の曼陀羅寺、芍薬は長野県飯田の郊外です。
よく似た花を咲かせますが、ボタンは樹木、シャクヤクは宿根草ですので、すぐに見分けられます。

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    《牡丹の背景は藤棚 芍薬のうしろはクレマチス “モンタナ” のアーチです》

2011年05月15日

「ヤマブキ」

日本の5月は、1年で一番快適な季節かもしれない。暑くも寒くもなく、吹く風も爽やかである。
少し郊外をドライブすれば、山々の新緑は、淡い緑や朱など微妙な色のまだら模様で美しい。

道路の山側の法面に、ヤマブキの花が枝垂れかかっていることがある。独特の “山吹色” である。
日本から中国にかけて自生する1~2mの低木で、古くから庭に植えられて親しまれてきた。

“七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき” 「後拾遺和歌集」 兼明親王の歌。
江戸城を築いたといわれる太田道灌にまつわる、あまりにも有名な故事がある。八重ヤマブキは・・・

結実しないので、“実の一つだに” と雨具の “蓑” がひとつもないことを掛け合わせた逸話である。
八重咲きは園芸改良されて生殖能力が退化しているが、野生の一重のものにはもちろん実が稔る。

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          《緑色の茎は細くて柔らかいので 枝垂れた樹形になる》

2011年05月29日

「日本植物園協会」

先日、(社)日本植物園協会の第46回大会・総会が、この名古屋の地で開催されました。
この会は全国の園長さんたちが一堂に会するもので、毎年1回、日本各地で開かれるものです。

今回は私ども 「ブルーボネット」 が担当し、会議や講演会、研究発表や見学会、懇親会などが・・・
催されました。会場は伏見の電気文化会館、見学地は 「ブルーボネット」 と 「トヨタの森」 です。

開園してまだ10年目、約2haという “若くて小さな植物園” であるにもかかわらぬ大役でした。
職員にとっては、不慣れで忙しい仕事でしたが、たくさんの植物園関係者と交流することが出来・・・

一回り成長することができたと思います。ブルーボネットは綺麗な花に感動 (!) するだけでなく・・・
植物に関する知的好奇心 (?) を満足していただけるような “植物園” を目指したいと思います。

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                《ブルーボネット玄関での記念撮影》

  【ブログがずいぶん空いてしまいましたが “準備に忙しくて” ・・・と言い訳しています】

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