会員さま謝恩特別ツアーレポート NO.10
旅行日平成20年10月25日(土)・26日(日)日帰り
参加料7,800円:小学生以下参加不可
※ご参加いただきました会員の皆さま。怪我や事故もなく、楽しく過ごすことができました。こころより厚く御礼申し上げます。また写真撮影にもご協力いただき、重ねて御礼申し上げます。ツアーレポートに写真を掲載いたしておりますので、是非ご覧くださいませ。
中京大学文化市民会館北(7:45出発) → 東別院IC →米原IC → 青岸寺 → 米原IC → 八日市IC → 大池寺 → あきんどの里(昼食) → 鮎家の郷(お土産お買い物) → 居初氏庭園 → 栗東IC → 菩提寺SA → 東別院IC → 中京大学文化市民会館北(19:30頃着)
日本庭園は、現代のイングリッシュガーデンなどにも大きな影響を与えています。
数ある日本庭園の内、今回は、滋賀県の日本庭園を鑑賞しました。それぞれまったく異なったタイプの庭園でした。
江戸時代初期の作庭で、おびただしい数の石による構成が見事な庭園でした。杉苔の枯山水はとても美しく、落ちついた雰囲気でした。雨天が続くと水を湛えた池になり、また違った趣になるそうです。色のあるものはわずかにサザンカ、ツワブキ、マンリョウだけでしたが、凛とした空気をつくり出し、風景をひきしめているようでした。
三尊石あり、蓬莱神仙あり、キリシタン灯籠ありの宗教色豊かな庭園で、寄席灯籠、降り井戸形式の蹲も見ることができました。25日は美人お庫裏さん。16日はとても人のよさそうなご住職にご案内をいただきました。三尊石の一つ(観音様)が倒れており、11月の修復前で珍しい時期に見ることができました。
傾斜地を利用した庭園で、書院、方丈、庫裏それぞれから違った見え方のできる庭園でした。
今年建て直したばかりという庫裏はとてもきれいで近代的でした。解説用のモニターもついていましたが、ここでも美人のお庫裏さんとご住職に解説をしていただきました。 いくつもあるお庭のうち、一番奥の「蓬莱庭園」は大胆にサツキを刈込んだ枯山水で迫力満点でした。刈り込みにより大きな波の形をつくったり、大胆な直線を使ったこの庭は「綺麗寂び」を好んだ小堀遠州の作だといわれています。 ここでは、300円でお抹茶とお菓子をいただき、ゆっくりと心を落ち着け庭園を鑑賞することができました。サツキが綺麗に咲く時期にまた行ってみたいお庭でした。
「あきんどの里」では『近江牛スキヤキ定食』を食べました。赤い蒟蒻はなんだか不気味でしたが、とてもおいしいスキヤキでした。近江では蒟蒻は赤いのが普通なんですね。
お土産は「鮎家の郷」。どこへ行ってもお土産を買うのは楽しいですね。皆さん、たくさんのお土産を買い込みました。
最後は、露地庭(茶庭)の枯山水庭園を鑑賞しました。千利休(詫草庵式茶道)と小堀遠州(書院式茶道)の茶の湯は随分違いますが、その両方の流れを汲んでいる藤村庸軒の作庭でした。人工を避けできるだけ自然に、山の趣を出そうとする庭の中に、大胆な直線、直角の延段を配し、琵琶湖まで景をつなげていました。
自然石の立手水鉢、袈裟形の手水鉢、亀島、モッコクの大木等、個々の見所もたくさんありました。砂雪隠、くぐり門、井戸、延段、飛石もあり、露地庭の構成もちょっとだけ覚えました。 建物の「天然図画亭」は書院式の茶室で文化財指定されています。「天然図画亭」からみる庭はとても気持ちが良く、時を忘れてしまうくらいでした。
ご案内をしてくださったご主人も、とても優しそうな方で、庭はもちろんのこと、「天然図画亭」や蔵を改造した「資料館」、またわざわざ琵琶湖までおりて、とても丁寧にご案内していただきました。 トイレも当時のものでしたが、用を足すことができました。
バスの中では、森林の話になり、森林には4つの段階があることを学びました。中部地方の最終段階は「常緑広葉樹林」でありその中にはシイノキ(スダジイ)も含まれます。スダジイの炒ったものを食べましたが、「とても懐かしい」という方から、「初めて食べた」という方までいろいろでした。皆さんに食べていただいたのは「徳川園」で拾ってきたものです。
ちょっとだけ予習をすると、露地庭(茶庭)の観かたも変わってきます。
精神性を重視した「詫び茶」をつくった村田珠光、和歌の思想を取り入れて「和風化」を進めた武野紹鷗、枯淡閑寂の世界を茶の湯に求め「詫び茶・草庵茶」を完成させた千利休、武家社会に受け入れられるよう、新風を吹き込んだ古田織部、「用」と「美」の調和を強く意識し、装飾性豊かな「綺麗寂び」を好んだ小堀遠州等、茶人たちの系譜を知り、露地庭は、時代や茶人に大きく影響されることを知りました。また、「蹲」「延段」「飛石」「灯籠」等についても、少しだけ学びました。
今回のツアーについて
貴重なご意見をありがとうございました。
ブルーボネットでは皆さまのご意見をこれからの企画にいかし、会員の皆さまとの楽しいひとときを共有したいと考えています。
今後ともよろしくお願いします。