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2022年7月21日

TANABATA in ブルーボネット展

本当の七夕飾りって?その由来は?
令和4年7月2日〜10日まで、センターハウス「花文化館」と「サニーハウス」にて「TANABATA in ブルーボネット展」を開催。
意味を知るともっと楽しい七夕のあれこれを展示しました。
 


 
古代日本には、たなばたの語源ともなる、神様の着物を織る女性「棚機津女(たなばたつめ)の伝承」がありました。
また、中国が起源のたなばた伝説で、年に一度7月7日の夜だけ天の川を渡って会うことを神様から許された「織女(しょくじょ)と牽牛(けんぎゅう)」の物語や、七夕にまつわる「乞巧奠(きっこうでん)の儀式」、「七夕(たなばた)行事の成立」などを皆さまにご紹介しました。
 

 

七つ飾り(一)
「五色の短冊(ごしきのたんざく)」
五色とは、青(緑)、赤、黄、白、黒(紫)のことで中国の陰陽五行説に由来しています。
青=木、赤=火、黄=土、白=金、黒=水を表します。短冊に願いを込ることは変わりませんが、色はあまり意識されなくなりました。
 
七つ飾り(二)
「吹き流し(ふきながし)」
五色の糸、が変化したもので機織り(はたおり)の上達を願います。現在はこの吹き流しが飾りつけの主役となっており、各地の七夕祭りでは優美な姿を見せてくれます。

七つ飾り(三)
「折り鶴(おりづる)」
古くから鶴は千年の寿命を保つと伝えられ、長寿の象徴です。家内安全と延命長寿を願い、その家族の最年長者の年齢分だけ鶴が折られ飾り付けられました。

七つ飾り(四)
「投網(とあみ)」
投網は魚を捕る道具の一種で、人の手で投げて使う網のことです。海の幸の豊漁を願うとともに、海の恵みへ感謝のしるしを表した飾りです。その年の幸運を集めるという意味もあるようです。

七つ飾り(五)
「屑籠(くずかご)」
七夕飾りを作るときに出た紙屑や裁ち屑を拾い集め、屑籠の中に入れて飾りとします。物を粗末にせずに役立て、清潔と倹約を大事にする心を養います。
 

 
七つ飾り(六)
「巾着(きんちゃく)」
巾着は財布を指しています。節約や貯蓄の気持ちを忘れず、金銭に不自由しないことを願って飾り付けます。巾着の口はしっかりとひもで結び、無駄使いを戒めます。

七つ飾り(七)
「紙衣(かみころも)」
棚機津女(たなばたつめ)が神様に捧げたという衣です。和紙で作った四ツ身の子供衣装で裁縫技術の上達と子供の健やかな成長を願います。昔は実際に着せてから飾られていたようです。
 

 
「梶の木(かじのき)」
七夕では梶の葉に和歌を書いたり、願い事を書いて笹につるすという習慣がありました。冷泉家の乞巧奠(きっこうでん)の儀式では笹の間に梶の葉と五色の糸を吊した緒を張ります。

「里芋(さといも)」
葉が広く、その形は露が溜まりやすいことから、芋の葉にたまった朝露を「天の川のしずく」に見立て、その露をあつめて墨をすり、七夕の短冊に願い事を書いて吊すと、その願いがかなうと言われています。

ササ・竹類
笹や竹の仲間は非常に多く、笹と竹の判別も難しいのですが、「成長するとたけのこの皮が落ちるのが竹、残って茎を包むのが笹」です。どちらも成長力の強さから生命の象徴とされてきました。また、笹の葉は殺菌力が強く、昔から神秘的な特別な植物として扱われ、神事では神様が宿る依代(よりしろ)と考えられてきました。七夕に竹や笹が使われるようになった理由はそうした神秘性や生命力によるものなのです。
 

 
乞巧奠(きっこうでん)の設え」 ※旧暦の7月7日(新暦では8月4日)まで展示しています)

「乞巧奠」は中国の「織女と牽牛の物語をもとにした星まつりの儀式で、玄宗皇帝の時代に広まったようです。日本には奈良時代に伝わり、平安時代には五色の糸を供え、琴や香炉を飾って、天皇が牽牛・織女の二つの星をながめたり、詩歌管弦の遊びをする祭りになりました。しだいに棚機津女(たなばたつめ)の伝承と結びつき、七夕の行事として定着します。江戸幕府は七夕を正式に五節句の一つに定め、庶民の間で七夕行事が盛んに行われるようになりました。この展示は、冷泉家や大宮八幡宮に伝わる「乞巧奠」の儀式を参考にして、いにしえの星まつりの祭壇を再現してみました。
 

 
【上段】
五色の糸や布を飾り、織女にあやかって裁縫の上達を願います
【中段】
五穀や野菜・果物などを並べて、食物の豊穣を願います
【下段】
琴や書道の道具を並べ、演奏や習字の上達を願います

※上部の梁には、かって願い事を書いて吊した「梶の葉」を飾り、そこから五色の糸を垂らしています。また、祭壇の両サイドには孟宗竹を立て、伝統的な七夕飾りを吊しています。

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