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4月〜5月

ムギセンノウ

植物名:アグロステンマ
学名:Agrostemma
別名:ムギセンノウ

-ふたりしてそぞろ歩きや仙翁花-

この花の名前の「ムギ」は、麦に似た細長い葉を指し「センノウ」は、ナデシコ科の花の事で、漢字で書くと「麦仙翁」と表します。センノウとはセンノウ属の総称で、代表的なのは、歌舞伎役者の松本幸四郎の家紋に関係があると言われているマツモトセンノウ(松本仙翁)や、葉と茎がくっついている部分が黒いフシグロセンノウ(節黒仙翁)があります。また、花びらの先が細かく裂け、燕のおっぽの様になっているエンビセンノウ(燕尾仙翁)などが有名です。
ムギセンノウは別名麦撫子(ムギナデシコ)とも言い、赤紫色の5弁の花に白い放射状の線が入り、日本人にとっては馴染み深い植物です。名前の由来は、何でも「仙翁」という仙人が、京都の仙翁寺で栽培した事からこの名前になったそうです。しかし残念な事に今はこのお寺はありません。植物学者の間では、センノウは幻の花と言われ、多くの謎に包まれている様です。いったいどんな歴史があったのでしょう。
この花は、今から720年程前に中国から伝わり、その数十年後に初めて文献に登場しました。花の長さは150cm程で、文献に登場する草丈4~5尺と一致し、現在の花の長さと大きく異なっています。当時の花は仙翁寺の廃寺とともに途絶えた様です。しかし嘉永元年(1848)大本山大覚寺より株分けされたものが、現在の花として残っていると言われています。かつて公家の間で贈答や茶花として使われていたセンノウ。今は名古屋港のウォーターフロントに咲くワイルドフラワーとして令和の春を彩っています。花言葉の「自然を好む」は、きれいな花が麦畑で咲く事から、そしてもう一つの花言葉の「気持ちがなびく」は、ゆらゆらと風に揺れる花の印象から付けられています。どちらも名古屋港ワイルドフラワーガーデン“ブルーボネット”の「自然風庭園」のコンセプトにぴったり!遥か昔に思いを馳せながら庭園をそぞろ歩きしてみませんか。

花の谷(2018年5月)
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