真っ直ぐに伸びた茎に、鮮やかな花を鈴なりに付けるデルフィニウム。この花の種類は、大きく分けて茎から枝分かれをして花が付くスプレー咲きのシネンセ系と、花をびっしり付けた一本咲きのエラータム系があります。スプレー咲きは爽やかな雰囲気なので、花束にするととてもやさしい印象になります。また一本咲きは長い花穂が縦のラインを作るので庭や公園のポイントになります。そう、ここ名古屋港ワイルドフラワーガーデン“ブルーボネット”でもアクセントになっています。
デルフィニウムは、ブルーを始め、薄い紫、濃い紫、ピンク、そして白などがあり、どんなシチュエーションでも主役になれる華やかさを持っています。花数も多いので、お祝いの花束やアレンジメントなどにもぴったり。また、色が鮮やかなので、淡い花との相性も良く人気があります。
さて、この花の由来はイルカ。ギリシャ語でイルカを「Delphis」と言い、蕾の形がイルカに似ている事からこの名が付いたそうです。そして和名は「大飛燕草:オオヒエンソウ」燕が巣をつくる家には幸福が訪れるそうで、燕はおめでたい鳥と言われています。おめでたいと言えば、欧米では昔から結婚式の時、花嫁の身に何か青い物を付けると幸せになれる「Something Blue(サムシングブルー)」という言い伝えがあります。 フォトジェニックなデルフィニウムのブーケならまさにサムシングブルーにうってつけですよね。「清明」や「高貴」と言う花言葉も、この花のためにある様なものです。
ところで“ブルーボネット”の自慢は花だけではありません。庭園の景色をよりよく見せる池の曲線の造作も見所なんです。池にはクロメダカやカエルなど水中の生き物もいます。名古屋港の潮風が心地いい季節。花を見ながら、時々池の中ものぞいてほしいな。
