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11月〜12月

エリカ・ホワイトデライト

植物名:エリカ・コロランス ホワイトデライト
学名:Erica colorans 'White delight'
別名:エリカ・ホワイトデライト エリカ・コロランス

世界三大悲劇の名作『嵐が丘』は、イギリス北部にあるハワースという小さな町が舞台です。19世紀の頃、厳しい荒野(ヒース)を背景に物語が展開していくのですが、このヒースの丘を赤紫に染めているのが何とエリカの一種であるジャノメエリカなのです。今でも多くの人を魅了する悲恋の物語に、私たちが知っている植物が登場するなんて驚きですね。

それでは、時を“ブルーボネット”に移しましょう!

「あらっ?小路の傍の杉の葉に花が…」実はこの花、エリカ・ホワイトデライトと言います。寒い季節でも花が咲くので、冬のガーデニングに重宝されています。葉は杉の葉によく似ていて、真っ直ぐ伸び、筒状の白い花が、生長するにしたがって、ほんのり桃色に変わっていくのが特徴。

庭園の周りや、道路との境界に植えるとポイントになり、魅力的な演出が出来ます。エリカ・ホワイトデライトをはじめとするエリカ属は、世界で数百種類もあり、そのほとんどはアフリカが原産地です。日本でも多くの品種があり、しかも耐寒性があるので、鉢植えや切り花にも適しています。

薄紅色の筒状の花が輪になって咲くクリスマスパレードを始め、冒頭に紹介したジャノメエリカなど、針葉樹の葉がコニファー系の木々と調和し、洋風の庭にも合います。

エリカは、育てやすい植物なので、初心者でも手軽に楽しめますが、背が高くなるので剪定が必要です。その時は思い切って枝の半分からバッサリ切りましょう。咲き終わった花はこまめに取り、一緒に枯れた枝を除去することもお忘れなく。

“ブルーボネット”には、20年以上に渡ってきれいな花を守るために、港からふく風を遮っているウバメガシがあります。こういった役目をしている木々と共存しながら植物は育っているのです。

花の谷 (2021年12月撮影)
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