―冬晴れやかがり火の花ここかしこ―
寒さが増してくるとシクラメンの出番です。真っ赤な色や、ピンクそして白などがあり、冬には欠かせない花になりました。この時期の贈答商品としても根強い人気があります。シクラメンは2種類あり、ひとつは普通のシクラメン、そしてもうひとつは冬でも花が咲くように品種改良された耐寒性のあるガーデンシクラメンです。
それでは、冬の庭園を飾るガーデンシクラメンの誕生秘話を紹介しましょう。今からおよそ25年前、埼玉県にある農園のオーナーが、お客さんから庭にシクラメンを植えて欲しいと頼まれ、自分で交配を重ねて栽培していたミニシクラメンを植えた所、何と春まで咲いたそうです!以後“庭に植えるシクラメン”という事で、ガーデンシクラメンが誕生しました。農園のオーナーのシクラメンに対する情熱が実を結んだ話です。
この花の特長は、丈が20cmほどの球根性の多年草で、耐寒性があるため、地植えでも楽しめ、花の少ない時期の庭を明るくしてくれます。また、花びらの形には一重、八重、フリル咲きなど色々ありますので“ブルーボネット”に咲いているガーデンシクラメンの花びらにもご注目!
ところでこの花、少し変わった咲き方をします。蕾の頃や、花の咲き始めは下向きなのですが、だんだん生長するにつれて花びらが反り返るように上向きになっていきます。
これは、原産地の地中海岸地域は雨が多く、開花の時期に花粉を雨でぬらさないためにこの様な咲き方をするそうです。自然界の知恵ですね。
ガーデンシクラメンの和名は、花の形が篝火の炎に似ている事から「篝火花:カガリビバナ」と言います。見る人や周囲を明るく照らしてくれる“ブルーボネット”の篝火は白!じっくりご覧ください。
